ユニットごとの「個性」を覚える -- 同じ顔に見える軍を見分ける
「同じ歩兵を動かしているつもりなのに、なぜか相手の歩兵のほうが強く見える」引き撃ちとフォーカスファイアが手に入ってきた頃、多くの人がぶつかる次の壁がこれだ。技法が同じでも、動かしているユニットの個性が違うと、結果がまるで別物になる。ここではユニット1体1体の個性に目を向けるところから進めていこう。
ユニットは数字の束じゃない
最初の頃は、ユニットをHP・攻撃力・射程といった数字の束として見てしまいがちだ。これは間違いではないけれど、実戦の手触りは数字だけでは捉えきれない部分も多い。同じ攻撃力でも、当たり方が違えば実際のダメージは別物になる。同じHPでも、引き撃ちとの相性が違えば耐久体感はまるで変わる。
ユニットには、数字の外側に「個性」としか呼べない何かがある。移動の滑らかさ、攻撃のモーション、相手に詰め寄られた時の逃げやすさ、群れで動いた時のまとまり具合。こういう体感的な要素が、実戦での勝敗を分ける場面は意外と多い。
個性を拾う4つの軸
個性を「なんとなく」で扱うと練習が進まない。いくつかの軸に分解しておくと、拾いやすくなる。
- 射程と攻撃モーション -- 射程外から殴れるか、攻撃中の隙は長いか短いか
- 移動速度と反応 -- 指示を出してから動き出すまでのラグがあるか
- 群れの挙動 -- 複数で動かした時にまとまるか、ばらけるか
- タフネスの質 -- HPで耐えるか、装甲で耐えるか、回避で耐えるか
この4軸で眺めると、同じ「歩兵」というカテゴリのユニットでも、3つ4つのタイプに分類されてくる。分類ができると、次に「このタイプにはこの動かし方」という対応表が頭の中に作られていく。
実戦での拾い方 -- 1戦に1ユニット
軸を知った後の問題は、どうやって個性を体で覚えていくかだ。知識として知っていても、手に馴染むまでは距離がある。そこで効いてくるのが「1戦に1ユニットだけ注目する」という練習のスタイルだ。
いつもの試合の中で、今日の1戦はこのユニットの個性を拾う、と決めて試合に入る。他のユニットは普段通りに動かしていい。決めたユニットだけは、動きの癖、詰められた時の反応、群れた時のまとまりを意識して観察する。
- 1戦目 -- 基本歩兵(軽歩兵系、最も標準的な前衛)の個性を拾う
- 2戦目 -- 遠距離攻撃ユニット(射程が長い後衛)の個性を拾う
- 3戦目 -- 騎兵系(移動速度が速い突撃役)の個性を拾う
3戦ずつで1ユニットを確認していくと、15戦くらいの間に主要なユニットの個性が体に入ってくる場面が多い。
個性と技法の相性
STEP2で扱った引き撃ちとフォーカスファイアは、ユニットの個性によって効きやすさが変わる。射程が長く攻撃モーションが短いユニットは引き撃ちと相性が良く、逆に攻撃モーションが長いユニットは引き撃ちの最中に攻撃が中断されて効果が半減する場面もある。
この相性は、技法の知識と個性の知識をセットで持って初めて意味を持つ。片方だけでは実戦で噛み合わない。両方を同時に育てていく感覚を持っておきたい。
相手のユニットの個性も同じ軸で見る
自分のユニットの個性が分かってくると、次に必要なのは相手のユニットの個性を読む目だ。ここでも同じ4軸を使える。相手の射程はどこまでか、攻撃モーションはどのくらい長いか、移動速度はどのくらいか、タフネスはどの質か。
相手の個性を読めるようになると、交戦前に「どこで戦うと有利か」の仮説が立てやすくなる。ユニット性能の優劣で戦うのではなく、地形やタイミングを含めた総合的な相性で戦う発想に近づいていく。
自己診断 -- ユニットの顔が見分けられ始めたか
- 4軸の認識 -- 射程・速度・群れ・タフネスの軸でユニットを眺める癖があるか
- 1戦1ユニット -- 特定のユニットに注目する練習を試したか
- 技法との相性 -- 引き撃ちやフォーカスとユニットの相性を意識しているか
- 相手の個性 -- 相手のユニットを同じ軸で読み始められているか
2つに手がかかっていれば、個性を拾う目は育ち始めている。
最初の一歩 -- 今日の1戦、1ユニットだけ観察する
次の1戦では、自分がよく使うユニットを1つだけ選んで、その動きを4軸で観察してみよう。勝ち負けよりも観察が優先だ。試合後に1行だけ、そのユニットの個性で気づいたことをメモしておく。
10戦分のメモが貯まる頃には、主要ユニットの輪郭が頭の中で立ち上がってきているはずだ。
このSTEPのまとめ
- 数字の外側 -- ユニットには体感的な個性がある
- 4軸の分類 -- 射程・速度・群れ・タフネスで個性を拾う
- 1戦1ユニット -- 観察対象を絞って体に染み込ませる
- 技法との相性 -- 引き撃ちやフォーカスの効きは個性で変わる
- 相手の個性 -- 同じ軸で読むと、交戦前の仮説が立てやすくなる
射程、速度、群れ、タフネス。この4つのレンズを通すだけで、同じ「歩兵」が3つか4つの違う顔を見せ始める。数字の束が個性の束に変わる瞬間だ。1戦に1ユニットずつ、地味に積み上げるしかない作業だけれど、10戦を越えたあたりから画面の情報量が確実に変わっていることに気づく。
ゲームの「うまくなり方」を体系化するNEXTGG編集チーム。ジャンル別プレイヤーと共に、検証と実プレイを重ねた上達メソッドを届けている。