再生産可能資源と枯渇資源の見分け
「いつも採れていた場所から、急に何も採れなくなった」。サバイバルを数十時間プレイしていくと、こんな現象にぶつかる瞬間がある。昨日までの採集ルートが急に機能しなくなり、焦って別の場所を探すことになる。この出来事、バグでもバランス調整でもなく、多くの場合は「枯渇する資源」を踏み抜いた結果である可能性が高い。このSTEPでは、ゲームの中に存在する2種類の資源の違いと、それが採集判断にどう関わってくるかを、一段深めに見ていこう。
資源には「再生する」と「しない」がある
サバイバル系ゲームの素材は、大雑把に2つのグループに分けられる。
再生産可能資源(リジェネレート資源) -- 取ってもしばらくすると復活するタイプの資源だ。植物、ベリー、果実、魚、動物などの生物系素材。ゲーム内時間が経過すると同じ場所に再出現する場合が多い。
枯渇資源 -- 一度取ると戻らない、または戻るのに非常に長い時間がかかるタイプの資源。鉱物、石、大木、特殊素材、固有ドロップ品などがこちらに入ることが多い。中には「ワールド生成時に配置されたきり二度と再配置されない」という設計のゲームもある。
この2つは、プレイヤーの頭の中では同じ「素材」として扱われがちだけれど、経済としての性質が根本的に違う。再生産可能資源は利息のように増えるけれど、枯渇資源は銀行の残高みたいに減っていくだけだ。
判別のサインを覚えておく
自分が遊んでいるゲームで、どの素材がどちらに属するのかを見分ける手がかりは、いくつかある。
- 見た目が派手で特別感がある -- 大木、希少鉱石、洞窟の奥の素材などは枯渇資源であることが多い
- 自然な生物感がある -- 草、花、魚、家畜系の素材は再生産タイプ
- ドロップ元がユニーク名を持つ -- 名前付きボスの素材は再生産しない場合が多い
- 採集に時間や特殊道具が要る -- 手間がかかるほど枯渇寄りの設計
100%正確ではないけれど、ゲーム初心者のうちはこのあたりの感覚で区別しても、大きく外すことは少ない。迷った時は、同じポイントに戻ってみるのが一番確実な検証になる。数日ゲーム内時間を進めてから戻って、元通りに戻っていれば再生産、戻っていなければ枯渇の判定だ。
なぜ区別が「判断」に関わるのか
この区別を頭に入れるだけで、採集の意味づけが変わってくる。
再生産可能資源は、「今たくさん取っても、また来たら取れる」から気軽に消費していい。むしろ放置して劣化させるくらいなら、こまめに取って回した方がいい資源だ。
枯渇資源は、逆の扱いになる。「今拾っておかないと二度と手に入らないかもしれない」という意味で、見つけた瞬間の価値判断が重くなる。でも同時に、「使うまでに時間を置いてもいい」という性質もあるから、すぐ消費する必要はない。
- 再生産資源 -- 消費ペース > 備蓄ペース でOK(足りなくなりにくい)
- 枯渇資源 -- 備蓄ペース > 消費ペース に設定(足りなくなるとリカバリが難しい)
同じチェストに入っていても、頭の中では別々の棚に置くイメージだ。
「拠点を動かす」判断との関係
枯渇資源の概念を掴んでおくと、サバイバル中盤で多くの人がぶつかる「拠点の立地ずらし問題」への理解も変わってくる。
ある拠点を長く使い続けると、周辺の枯渇資源は少しずつ減っていく。これが進むと、採集のために拠点から遠くまで出かけないといけなくなり、往復時間が爆発的に伸びていく。
多くのベテランプレイヤーが、中盤で拠点を移動させる、あるいは第二拠点を作るという判断をするのは、この枯渇資源の遠隔化を見越していることが多い。自分の拠点の周辺で、最近どの素材が遠くまで探さないと見つからないか。この変化に気づけるようになると、拠点移動のタイミングを自分で測れるようになっていく。
ゲームの「経済設計」という視点
もう一段メタな話をすると、サバイバルゲームのバランス設計は、この2種類の資源の配分で決まっている場合が多い。
再生産資源ばかりだと、プレイヤーは楽すぎて飽きる。枯渇資源ばかりだと、ワールドの寿命が尽きてしまって長く遊べない。だいたいのゲームは、プレイヤーの進行に合わせて両者の比率を調整している。序盤は再生産資源が多く、中盤以降は枯渇資源の重要度が上がっていく、という設計が多い。
この経済設計の気配を感じ取れるようになると、「このゲームは中盤以降どうやって遊ぶのが意図されているか」という開発者側の視点に近づける。採集という行為は、ゲームの経済をプレイヤーがどう読み解いているかの現れでもある、という捉え方をすると、サバイバルの景色が一段違って見えてくるはずだ。
希少資源の「使いどころ貯金」
もうひとつ、枯渇資源に関する実践的な話。一度手に入れた希少素材は、「今すぐ使いたい誘惑」と戦うことになる場合が多い。
ここでひとつ役立つのが、「最初の1個は使わない」というシンプルな制約だ。初めて手に入れた希少素材は、しばらく眺めておく。ゲームに慣れていくと、この素材で作れるアイテムが複数あることが分かってきたり、もっと大事な使い道が見えてきたりする。その時に判断した方が、後悔の少ない使い方になる場合が多い。
貯金でいうところの「お下ろし禁止口座」のような発想だ。手は出せるけれど、あえて触らない。この余裕が、サバイバル中盤以降の戦略性を広げてくれる。
このSTEPのまとめ -- 資源を2つの層に分けて扱う
チェストの中身をひとつのまとまりとして見ている間は、採集の判断は平坦になりがちだ。2つの層に分けて扱い始めると、同じ素材でも重さが変わってくる。
- 再生産資源 -- 利息のように回す、消費ペース早め
- 枯渇資源 -- 残高として守る、備蓄ペース早め
- 拠点移動の判断 -- 枯渇資源の遠隔化をサインにする
- 最初の1個は使わない -- 希少素材の使いどころ貯金
「いつも採れていた場所から、急に何も採れなくなった」という冒頭の焦りは、再生と枯渇の2層を頭に持っておくと、次からは「あ、残高を使い切ったな」という落ち着いた感触に変わっていくはずだ。焦りが観測に変わった瞬間、サバイバルの時間の進み方そのものが少し遅く、少し深くなる。その遅さの中で、次の拠点の置き場所や、希少素材を使う日のことをゆっくり考えられるようになっていく。
ゲームの「うまくなり方」を体系化するNEXTGG編集チーム。ジャンル別プレイヤーと共に、検証と実プレイを重ねた上達メソッドを届けている。