火力が伸びない人がやめている3つの癖
「ちゃんと攻撃してるはずなのに、なぜかDPS(でぃーぴーえす。1秒あたりに与える平均ダメージ量の指標のこと)が伸びない」。中級帯で伸び悩む人ほど、この感覚に心当たりがあるかもしれない。手数が足りていないわけではなく、むしろソロでもマルチでも攻撃を入れている実感はある。けれど、集計してみると火力が上位帯に届かない。この現象の正体は、多くの場合細かい癖が積み重なっているところにある。STEP2でチャンスの長さを測る技術を身につけたなら、次は自分の癖を洗い出す段階に進んでいきたい。
火力を落とす癖は、だいたい3方向から来る
火力を地味に削っている癖は、大きく3つの方向に分類できる。この3方向を知っておくと、自分の動画を見返すときのチェック項目としても使える。
1つめは、移動時間の長さだ。攻撃と攻撃のあいだに移動している時間が長いほど、DPSは下がる。これは直感的に分かりやすい。
2つめは、空振りの多さだ。攻撃判定が届かない位置から技を振ってしまい、1発分のモーション時間を損している状態。振った本人は「攻撃している」つもりになっているので気づきにくい。
3つめは、部位選択のブレだ。弱点部位を殴っているつもりで、実は弱点から少しずれた通常部位を叩いている状態。モーション値は同じでも、部位補正がかからないぶんダメージが減る。
- 移動時間が長い -- 追いかける時間が攻撃時間を圧迫する
- 空振りが多い -- 届かない距離からの攻撃で時間を溶かす
- 部位のブレ -- 弱点のつもりで通常部位を叩いている
この3方向の癖は、どれも「自分では攻撃している感覚がある」ぶん気づきにくい。だからこそ、明示的にチェックしないと見落としがちな部分になっている。
移動時間を削る -- 「追いかけない」選択肢
移動時間の長さは、火力を落とす3つの癖の中で一番影響が大きい場面が多い。相手が移動したら追いかけて殴りに行く、という習慣が体に染みついている人ほど、実は追いかけている時間が火力を削っている。
ここで選択肢として持っておきたいのが、追いかけないという判断だ。相手が遠くに移動したとき、そのまま追いかけるのではなく、一度その場で待つ。多くの場合、相手は数秒以内にまた近づいてくる行動パターンに入る。こちらから追いかけるより、相手が戻ってくるのを待ってから殴ったほうが、移動時間のロスが減る場面が多い。
もちろん、全ての状況で待てばいいわけではない。クエストの残り時間が少ない場面や、味方が危険な状況の場面では、追いかける判断が正解になることもある。大事なのは、「追いかけるのが当然」という無意識を一度疑ってみることだ。
空振りを減らす -- 「間合い」への自覚
空振りの多さは、武器ごとの間合い(まあい。攻撃が届く距離の感覚のこと)への自覚で決まってくる。自分の武器がどこまで届くかを正確に把握しているプレイヤーは、空振りがほとんどない。逆に間合いがあいまいな人は、「届いたかな、届かなかったかな」の繰り返しで空振りを重ねていく。
間合いを体に染み込ませる一番早い方法は、素振り練習だ。戦闘外の安全な場面で、自分の武器を振ってみて、攻撃判定がどこまで出ているかを目で確認する。武器によっては、予想より短い範囲しか攻撃判定が出ていないことがあるし、逆に見た目より少し長く届くこともある。この実際の距離感を体に覚え込ませると、戦闘中の空振り率はかなり下がっていく。
もう一つの工夫として、1歩前に入る前提で振るという習慣もある。攻撃する直前に必ず1歩踏み込む動作を入れることで、「届くかな?」の迷いが「確実に届く」という確信に変わる。踏み込みを入れると振り遅れるのではないか、と心配になる人もいるかもしれないけれど、実際には確信を持った攻撃のほうが空振りで時間を損するより早い場合が多い。
部位選択のブレ -- 弱点を「点」ではなく「範囲」で捉える
弱点部位のつもりで通常部位を叩いている現象は、弱点を点として捉えているところから来ている。頭の中のイメージで「この辺りが弱点」という曖昧な範囲が描かれていて、その範囲の少し外を叩いてしまう。
対策としては、弱点を点ではなく範囲として明確に捉え直す作業が効いてくる。その相手の弱点がどこからどこまでの範囲なのかを、戦闘前に一度確認しておく。範囲の境界線を意識できると、攻撃する位置を決めるときの精度が上がっていく。
- 点イメージ -- 「この辺り」で曖昧
- 範囲イメージ -- 「ここからここまで」で明確
- 境界意識 -- ギリギリの位置でもブレにくい
弱点範囲の情報は、攻略サイトやゲーム内のハンドブックで確認できるタイトルも多い。戦闘前の3分の準備にこの確認を加えるだけで、狩り1戦あたりのダメージ効率が目に見えて変わってくる場面がある。
癖を見つける一番の方法は「動画の見返し」
自分の癖を見つける作業で一番効くのは、自分の狩り動画を見返すことだ。プレイ中は主観的な没入感の中にいるので、細かい癖に気づきにくい。けれど、録画した自分のプレイを客観的な視点で見ると、「あ、こんなに移動してたんだ」「この攻撃、空振ってたんだ」という発見が次々と出てくる。
見返しのコツは、全部のプレイを細かく見ようとしないこと。1戦分の動画を早送りで眺めて、気になった場面だけスローで見直す。この程度の雑さのほうが続きやすい。週に1戦だけ見返すペースで十分で、これを数週間続けると自分の癖の地図が見えてくる。
癖を直すのは「ひとつずつ」
3つの癖を一気に直そうとすると、どれも中途半端になって失敗しやすい。おすすめなのは、1つだけ選んで1週間集中するやり方だ。今週は移動時間を減らすことだけを意識する、来週は空振りを減らすことだけを意識する、という具合に絞って取り組む。
人間の意識は、一度に複数のことに集中するのが苦手だ、と言われている。1つに絞って取り組んだほうが、結果として早く身につく場合が多い。3つ全部を1週間ずつやれば、3週間で自分の癖の3方向を一巡できる計算になる。
このSTEPのまとめ -- 今日できる小さな一歩
- 3方向の癖を知る -- 移動/空振り/部位ブレのどれが自分に当てはまるか言えるか
- 動画を見返す -- 1戦分だけ早送りで眺めて、気になる場面をスローで確認できるか
- 1つだけ選んで1週間 -- 今週直したい癖を1つだけ決めて集中できるか
DPSを伸ばす道は、新しい技を覚えることより、今の攻撃から損失を減らすことのほうが近道になる場面が多い。癖を1つずつ減らしていけば、火力は手数を増やさなくても自然と上がっていくはずだ。
ゲームの「うまくなり方」を体系化するNEXTGG編集チーム。ジャンル別プレイヤーと共に、検証と実プレイを重ねた上達メソッドを届けている。